『たりないふたり』がHulu(フールー)で見れる。最近のものは欠かさずチェックしていたが、2013年頃のものは内容を忘れているので、再度全部見直している。最初に驚いたのはコミュ強若林の「ねこだまし」。
続いて見ていたら、「銃口」と「銃口対策」の話があり、山ちゃんから「若林くん、コミュニケーション力向上してるじゃん!」と言われるほど巧みな技だった。
『たりないふたり』でいう「銃口」とは
「銃口」と表現した日常に起こる状態。その状態になったら「そんなことないですよ」としか言えないような状況。「そんなことないですよ」の言葉を発させようと「銃口」を突きつけられる場面に出くわすことがある。
「私、38歳だからもう結婚できないですよね。」
「私、全然もてないじゃん。」
「俺、あいつに嫌われていると思うんだよね。」
これらの言葉を言われたら、「そんなことないですよ」と返すしかない。それを「銃口」と表現した。
「銃口」という状況についての回が放送された後、視聴者から反響があり、「銃口」に対する対策を教えてほしいということなり、
「そんなことないですよ。」以外の銃口対策が考えられた。
特に、若林さんの銃口対策がコミュニケーション強者としか思えない。一部を紹介しよう。
たとえツッコミで返す
「(長い話の後)つまらない話でごめんね」
こんなことを言われたら、「そんなことないですよ
。」と言ってしまいそうな場面。
「この話がつまらなかったら、この後俺話せないわ!」と明るくつっこむ。
「そんなことないよ」という薄っぺらい返しでは伝わらない感情で返している。単純な否定では伝わならないが、感情をのせて返すことで「私の話しっかり聞いてくれていたんだな」と思わせることができる。
明るく共感しながら返す。すごいテクニックだ。
のっかりつつ、褒める
「(待ち合わせ場所で)ごめん、待ったよね?」
この入口では相手を非難できず、「そんなことなですよ。」と返してしまうのが関の山。
「いやー、ハードル上がっちゃったけど・・・・・、完全に越えてきたね。」
完全にモテ男の手口だと思った。これも単純な否定ではなく、大きな否定をしている。
「ハードル上がっちゃったけど・・・・」とのっかりつつ(相手に緊張感をあたえつつ)、しっかり否定する。
否定というか、この場合は待った時間のことから、相手の服装がいいことに話をすり替えている。
自然にできたら、すごい。
「ねこだまし」の応用
「(お弁当を渡して)お弁当、おいしくないかもしれないけど食べて」
これは、「そんなことないよ」だと、薄すぎるパターンですね。食べてしっかり美味しいと言えばいいですね。
しかし、「美味しいよ」の銃口が向けられているとも解釈できる。
若林「まずかったら、承知しないよ・・・・。(もぐもぐ)。まずい。」
山里「えっ?」
若林「嘘だよ、美味しいよ!」
一度「まずい」の餌をまいて、本当のことをいうパターン。
嘘の中にもう1個嘘が含まれているとは普通考えない。これで相手を信用させることができると。
書いていて思ったんですけど、心理トリックみたいですね。大きなお願いをして、1度断らせておいて、小さなお願いをすると小さなお願いは聞いてもらいやすいというような。
まとめ
若林さんのテクニックはすごい。物事をよく考えているんだなと思う。
『たりないふたり』では「テクニック」や「技」として紹介しているけど、多分自然と使いこなせることが何より大事だと思った。
紹介された技も「感情」や「キャラクター」がのっていないと効果は感じづらい。「ひょうきん?」なキャラクターを作っていくことも大事だろう。